【無名大学から大手企業へ!】『リクルートを辞めたから話せる本当の「就活」の話』
3分で分かる『リクルートを辞めたから話せる本当の「就活」の話』
「無名大学の学生が大手企業から内定を獲得する」というコンセプトの就活本です。
無名大学から大手企業に内定するためには、「突き抜ける経験をすること」と「論理的に考え、話す力」の2つが必要になってきます。
企業が今求めている人材は、「上司の言うことを素直に聞ける人」ではなく、「自分で考えて行動し、成果を出せる人」です。
自分がそういう人材であることを面接で証明するためには、「サークル活動をなんとなく頑張った経験」をアピールしても意味がありません。何かの分野で1番になるなどの「突き抜ける経験」をして、その成果を得るまでの過程をアピールする必要があります。
突き抜ける経験をするために、本書では飲食店などの「チームで働くアルバイト」を推奨しています。
例えば、「自分の働いている店舗の売上高をエリアで1番にする」という目標を掲げ、そのためには何をやるべきかを考え、実際に行動に移して成果を得るための努力をします。このとき、PDCAサイクル(計画→実行→検証→改善)を回すことで、業務が改善され、「突き抜ける経験」へとつながっていきます。
突き抜ける経験さえしてしまえば、エントリーシートや面接では、その経験の中で自分がしたことを、PDCAサイクルに沿って具体的に説明するだけでOKです。
アマゾンの内容紹介
『リクルートを辞めたから話せる本当の「就活」の話』の主なポイント(抜粋)
- 3分で分かる『リクルートを辞めたから話せる本当の「就活」の話』
- 『リクルートを辞めたから話せる本当の「就活」の話』の主なポイント(抜粋)
- 『リクルートを辞めたから話せる本当の「就活」の話』の内定確率は?
はじめに
内定を取るために重要なのは、偏差値よりも「突き抜ける経験をしているか、いないか」「論理的に物事を考え話せるか」なのである。どんな就活対策をするよりも、企業が求める人材になることが、内定への一番の近道。
突き抜ける経験をせよ
私が学生に教えていることはそんなに多くない。大まかには次の二つのことだけだ。
「突き抜ける経験をせよ」
「論理的・構造的にまとめ、書く・話せるようになれ」
一つ目の、「突き抜ける経験」とは、これまで自分が成し遂げたことのない何かに取り組み、成果を出していく経験だ。
私は学生たちに突き抜ける経験をさせるために、「自分が働いている店舗を、エリアや全国で1番にしよう」という課題を与えた。アルバイト先で店舗の売上・利益に貢献するようなアイデアを考えてもらい、それを結果が出るまで実行し続けさせたのである。
突き抜けるまでやるためには、自分で行動を起こし(主体的)、PDCA(計画、実行、検証、改善)のサイクルをどんどん回し(問題解決力)、周りのメンバーも巻き込んで(リーダーシップ)進めていく必要がある。それを地道に愚直に続ければ、必ず「突き抜ける経験」へとつながっていく。
二つ目の「論理的・構造的にまとめ、書く・話せるようになれ」とは、自分の考えを相手にわかりやすく伝えるための訓練だ。
私は学生たちに、論理的・構造的にまとめる力を養う訓練としてエッセイを書かせ続けた。論理的・構造的に書けるようになると、話し方もおのずと変わってくる。書く訓練はエントリーシートの作文対策だけでなく、面接対策にもなるのだ。
「突き抜ける経験」と「論理的・構造的にまとめ、書く・話せるようになる」。これらの訓練を続けていけば、上位校の学生でなくても、大手企業の内定を取ることは可能であると断言する。
企業の「採用活動」という観点で「就職活動」を見てみる
求める人材が変わってきている
「なんでも上司の言うことを素直にきいて、すぐ行動できる人」は成果を出すことが難しくなってくる。
今求められていることをまとめると、
「現場で起こっていることに対峙できる問題解決力」
「問題解決を支える論理力」
「実際に行動に移せる自立行動力」
となる。
企業が本当に欲しい人材は、なかなか振り向いてくれない
多くの成長企業の役員、経営陣が、まだその会社が無名のころに入社して、会社を成長させてきた問話を聞く。今、世間でよいイメージの会社を選ぶのか、これから20年後に成長している会社を選ぶのか、そこはじっくり考えるべきだ。
大学のキャリアセンターの間違い
いきなり自己分析をさせるのは危険
実は、いきなり自己分析から始めるのは、とても危険なことである。
働いたこともない学生が、「自分はこういう人間だ」「こういう人間だから楽しくこの仕事に取り組める」と決めつけてしまうと、その人の就職活動はそれより先に進めなくなってしまう。なぜなら、自分勝手な「定義された自分」のフレームにすべて嵌まる企業・仕事というのは、ほとんど存在しないからだ。
働いたことのない学生が就職活動をするのであれば、自己分析よりも、まずたくさんの企業を見ること、たくさんの仕事を見ることから始めるべきである。その中で「この仕事は自分も楽しくできそうだ」とか、「この会社で働いている人は素敵だな」といったことを探していくアプローチが重要だ。
「強み」と「弱み」って何?
企業が採用試験で見ているのは、どういう取り組みが「得意」で「不得意」なのかといことである。またその「強み」や「弱み」に論理的に矛盾のない根拠があるか、その根拠の中にジレンマを超えるエピソードがないか、を見ている。そしてそのエピソードで学生の力や思考のレベルを測り、どういう業務に向いているのかを把握しようともしている。
たとえば、「スピーディーにテキパキこなす」のが得意なのか、「じっくり考え取り組む」のが得意なのか、また「決まったことを間違いなく着実にこなす」のが得意なのか、「はっきり決まっていない中で模索しながら進める」のが得意なのかなどということだ。
何も知らない学生たち
頑張っているつもりの若者
なんとなく数年間部活やサークルを続けてきたことは、頑張ったことではない。
学生仲間でいろいろうまくいかなくて、話し合ってまとまったことは、頑張ったことではない。
旅行でふらふらと海外に出かけたことは、頑張ったことではない。
企業が認める頑張りからすればだいぶ低い。どれも「なんとなく頑張ってみた」の域を脱していないのである。
頑張るということは、成果のはっきりしないことをやみくもに継続することではない。成果の目標を自分で決めて、その成果を出すために障害を乗り越え続け、成果にたどり着くことを「頑張ったこと」として問われているのである。
「熱意」はアピールすることではなく、過程で見せること
自分の熱意ばかり一生懸命アピールする学生がいる。
「やる気だけは誰にも負けません。御社には入れたら全力で頑張ります。」
とにかく熱い気持ちを前面に押し出してくる。はっきりいってこれは、意味のないアピールで終わる可能性が高い。企業からすれば、学生に熱意があるかどうかはあまり興味がない。それよりも別のことを重視している。
目標に向かうには、熱意よりも前進する力が必要だ。その人は何ができるか、何か成果を出したことがあるか、といったことを企業は見ている。
ここで述べておきたいのは、「御社に入りたい!」と叫ぶ熱意は大したアピール材料にならない、ということだ。熱意とはその会社のことをよく知っている、研究してるという姿、過程で伝わるものだ。似たような企業をたくさん比較すれば、どうしてこの会社こうなんだろうという疑問がわく。それを調べたり、聞いたりすることで、情報が増える。
店舗や商品・サービスが実際に見ることができるなら、見てみればいい。社員にもたくさん会ってみればいい。その情報の多さ、「研究の熱心さ」が熱意として伝わるのだ。
突き抜ける就活トレーニング
逆転の就活は1年前から(年間スケジュールを立てる)
通常であれば、やはり1年前から準備を始めておきたい。「4年生の春に内定を取る」という前提で考えれば、3年生の6月から準備をしてもらいたい。まずは突き抜ける経験をするためにアルバイトを始めることだ。それと並行して企業研究をし、自己理解をする。
すべての準備は12月には終えておくことだ。そこからは資料請求をしたり、会社説明会に行ったり、試験を受けに行ったりと忙しくなるので、何かしようと思ってもできないことが多い。
アルバイトで「突き抜ける経験」をしよう
本書の最重要ワード「突き抜ける経験」とは、次のような状況から生まれるものだ。
・何かの分野で1番になる
・誰にも負けない結果を残す
・ものすごい量をこなす
・しっかりコミットして逃げずに継続する
・極めて困難な状況を乗り切る
この状況を経験できるのであれば、それは趣味でも旅行でもなんでもいいのだが、なかなかすぐには結果が出ない。そこで私が推奨しているのが、アルバイトである。ただし、アルバイトならなんでもいいというわけではない。できれば飲食店や小売店などのように、チームで成果を出すものが望ましい。
「PDCAサイクル」をどんどん回そう
「成果を出そう」といっても、普通の学生はまず、成果の出し方が分からないと思う。どのように成果を出していけばいいか、その方法論として「PDCAサイクル」という手法を紹介しよう。PDCAはそれぞれ、plan [計画]、do [実行]、check [検証]、action [改善]の頭文字をとったものだ。
[計画]→[実行]→[検証]→[改善]→次の[計画]→・・・
といった工程を延々と繰り返していく手法だ。このサイクルを回せば回すほど業務が改善され、成果も出やすくなる。そしてそれが個人の「突き抜ける経験」へとつながっていく。
こうした仕事における成功体験を面接官に話すことで、「成果を出せる人材」であることをアピールすることができる。部活で苦しいトレーニングに耐えたとか、サークルでみんなをまとめたといったアピールは、それはそれでいい話だとは思うが、責任が発生しにくい取り組みのため、どれぐらい一生懸命やったのかが伝わりにくいし、手を抜くこともできてしまう。
PDCAサイクルをうまく回し続けるポイントは2点ある。一つは、[実行]の後だ。実行したことから何かに気づいて、どんな学びを得たか。実行したことによってわかったことをしっかりと振り返ることが必要だ。もう一つは、必ず[計画]に戻ってくるということ。一つのサイクルで得た気づきや学びを次の行動に活かさなければ、進歩はないのだ。
とにかくたくさんの社会人から話を聞こう
仕事研究・会社研究をする際には、実際に働いている社会人から話を聞くことも大事だ。その人がどのような働き方をしているのかを聞いてみるのだ。実際に社会人に会ったなら、次のようなことを聞いておこう。
「今の仕事のどんなところが楽しいですか?」
「辛い時でも頑張れるのはどうしてですか?」
「その仕事をするにはどんな力が必要ですか?」
「どういうふうにしてその力を身につけましたか?」
「学生時代には何をしておけばいいですか?」
このようなことを聞いておくことで、自分が働いた時のイメージが浮かんでくるし、それに備えて自分が今何をすべきかも見えてくる。社会人と会う機会がないままだと、人が作ったイメージでしか働き方が想像できない。
エントリーシートの書き方
エントリーシートで企業が何を見ているか。まとめるとこうなる。
・過去にどんな体験をしてきたか。将来どれくらいの活躍が期待できるか
・判断の仕方、取り組む姿勢が、自社と合っているか
・PDCAサイクルを回すことができるか
・書いてる内容が論理的か
エントリーシートにはこれを含んだPR文を書けばいい。課題を見つけ、目的を持って取り組んだ経験。その結果から学んだことなど。アルバイトで突き抜ける経験をした後なら、それほど苦労することはないだろう。成果を出すために何をしたのか、具体的に述べていくだけでいい。
志望理由が問うていること
面接官が見ていることは、次のようなことだ。
・当社のことを理解しているか
・その理由に論理的な整合性はあるか
・当社の「変な部分」にばかり興味がいっていないか
である。志望「理由」であって、志望「度合」ではない。理由を聞いているのに「どうしても御社が」と答えてくる学生もいるが、それでは話にならない。
理由の論理性とは、「同業他社と比べて、ここが違い、それがいいと思った」ということだ。そう答えれば、「ああ、この学生はよくわかっている」となる。
『リクルートを辞めたから話せる本当の「就活」の話』の内定確率は?
内定確率 60%
王道的な就活本です。
実際に「突き抜ける経験」をして「論理的に考えて話す能力」が身につけば、大手企業からも内定は可能だと思います。
それでも内定確率が60%と低いのは、内定のための重要ポイントの1つである「論理的思考」についてはあまり書かれていないためです。
「突き抜けた経験」をどのようにアピールするのか、志望動機や自己PRを具体的にどのように考えればいいのかは書かれていないので、その点は別の就活本が必要になると思います。
実際にアルバイトで「突き抜けた経験」をして、無名大学から大手企業に内定をもらった事例が掲載されていて、それはかなり参考になりました。
無名大学だけど大手から内定が欲しい方へ!
リクルートを辞めたから話せる、本当の「就活」の話